気付いたら、いつの間にか期が終了してしまった。しかも未達だ。
なんて悩みを抱えている人が多いと思います。実際、ボクもそのような人たちをたくさん見てきました。
今回は、そんな悩みを抱えている人に簡単に目標設定できる方法を紹介したいと思います。
また、立てた目標に対しアプローチしていく方法もまとめました。例文も交えて、分かりやすく書いたので、悩みを抱えている人はぜひ読んでみてください。[/voice][aside]この記事でわかること
・目標設定におすすめはSMARTの法則とは?
・目標設定の効果を最大化させるためのポイント
・目標の立て方、目標の進行の仕方
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※この記事を書いている人
SMARTの法則
SMARTの法則とは、目標達成を実現させるために欠かすことのできない項目が5つあり、それは『Specific』、『Measurable』、『Assignable』、『Realistic』、『Time-related』という成功因子で構成されている。これらを設定することで目標達成は実現しやすくなる。とした法則です。
1981年に発表された法則ですが、40年ほど経つ現在でも、目標設定の効果的な手法として用いられています。 SMARTの法則には個人だけでなく、ビジネスシーンでも活用することができ、組織やチームの力を最大化させるためのエッセンスが多く盛り込まれています。
では、さっそく5つの成長因子を見ていきましょう!
SMARTの法則 5つの成功因子
SMARTの法則は以下の5つの成功因子で構成されています。
[box class=”pink_box” title=”SMARTの法則 5つの成長因子”]・Specific(明確性) 設定した目標は明確なものか・Measurable(計量性) 目標達成や進捗が測定可能であるか
・Assignable(割当設定) 役割や権限が割り当てられているか
・Realistic(実現可能性) 現実的な目標であるか
・Time-related(期限設定) 目標達成に期限を設けているか
[/box]
Specific(明確性) 設定した目標は明確なものか
Specificは、明確な、具体的な という意味があります。
SMARTの法則では ”設定した目標は明確なものか” にあたります。
仕事での目標は、経営陣の経営目標、管理職のチーム目標や課員に対する育成目標、個人では売上目標など、それぞれの立場での目標があります。期初や節目でそれぞれの目標を設定しますが、目標はただ立てれば良いというわけではありません。
その仕事の関係者が共通の認識を持ち、目標へのベクトルを合わせることが大切です。
漠然と ”売上を増やす” や ”スキルを上げる”、”努力する” など抽象的な言葉ではいけません。目標達成には、明確に見えることや、具体性のある内容であることが重要です。
また、目標設定が具体的であればあるほど、後に設定するアクションプランにブレイクダウンしやすくなります。
Spesificを意識して立てた目標は、目標達成に向けて、個人やチームのパフォーマンスを最大化する効果があります。新たな施策やプロジェクトの成功は高まるでしょう。
[box class=”glay_box”]【例】✖ 優秀な部下を育てる
〇 顧客のニーズを引き出す提案やプレゼンができる顧客満足度の高い部下
〇 訪問件数を増やすことで、新規契約を増やせる部下
Measurable(計量性) 目標達成や進捗が測定できるか
Measurableは、 測定できる という意味です。
SMARTの法則では ”目標達成や進捗が測定できるか” にあたります。
目標達成度や進捗具合を測定するには、ゴールの数値化が必要です。
自分の立てた目標を測定するために、指標を作り、ゴールとなる数値を設定する必要があるのです。ここでの指標は定量目標です。
売上など数値で表すことができる目標を「定量目標」といいますが、定期的に定量目標を設定することで、個人やチームのモチベーションの維持、向上につながります。
[box class=”glay_box”]【例】✖ メンバーと多くのコミュニケーションを図る
〇 週1回、30分以上の面談を実施し、メンバーとのコミュニケーションを図る
[/box]メンバーとのコミュニケーション向上を目指した目標です。前者は数値化できる目標になっていないため、どのようなアクションで目標へアプローチしていくのか分かりません。具体的な指標を入れ数値化することで、アクションプランも回しやすくなり、進捗もチェックできるようになります。
Assignable(割当設定) 役割や権限が割り当てられているか
Assignableには 割り当てうる、指定される、譲渡されうる などの意味があります。
SMART法則では ”役割や権限が割り当てられているか” ということになります。
個人目標とチーム目標では、達成へのアプローチが異なります。
個人目標であれば、目標を設定した個人が達成に向け努力していきます。一方、チーム目標は、チームメンバーそれぞれにある程度の権限を持たせ業務を分配し、『誰が』、『何を』、『どのように』実行するのか明確にしていかなければなりません。ここが不明確だと作業内容やコミュニケーション不足によって、チームが崩壊するなどの大きな問題へと発展する可能性があります。
険悪な人間関係や生産性が低いチームでは、メンバー全員がベクトルを合わせて目標を達成することは難しいです。
大切なのは ”ある程度の権限を持たせる” こと。これがミソです。
権限を与えられたメンバーは、個々の価値観や裁量によって業務が進められ、モチベーションがあがります。
強いチーム、良いチーム、大きな目標を達成することのできるチームは、適切にメンバーそれぞれの役割や責任、権限を割り当て、コミュニケーションを図りながら目標達成に向けて進んでいきます。
Assignableを意識することで、チームの雰囲気を保ち、生産性を高めることが可能となります。
Realistic(実現可能性) 現実的な目標であるか
Realisticには、現実的な、現実主義の、という意味があります。
SMARTの法則では、”現実的な目標であるか” にあたります。
どれだけ良い目標を立てても、その目標が現実からかけ離れたものではモチベーションを維持できません。
「これだけ頑張ったのに目標を達成できなかった・・・」という失敗のイメージが植え付けられてしまいます。
しかし、逆にたいした努力なく達成できる見込みのような低い目標でもモチベーションは下がってしまいます。では、高い位置でモチベーションを維持できる目標とはどのようなもの良いのでしょうか?
それは、『目標達成を目指す人の能力を全て使い、ギリギリ達成できると思われるライン、に設定すること』です。
野球の練習のひとつにノックがありますが、捕れるか捕れないかギリギリのところに打つことで、その選手の守備力が上がると言われています。筋トレでも、最後にギリギリ1回上がる回数を行うことで、より効果的なトレーニングになると言われています。
Realisticを意識することで、目標へのアプローチの途中で自信を無くしたり諦めてしまうことなく、高い位置でモチベーションを保つことが可能となり、目標達成へ良いアプローチが出来るでしょう。
[box class=”glay_box”]【例】✖ 「売り上げ1000万円アップの達成」といった目標
〇 1件当たり100万円売り上げられる新規顧客を10件獲得すれば達成可能
[/box]目標の規模や提案内容などを絞りこめるため、より効率的な目標設定につながります。
Time-related(期限設定) 目標達成に期限を設けているか
Time-relatedには二つの単語に分けて、Timeは 時間、relatedには、関係のある、関連した、関連して、などの意味があります。
SMARTの法則では、”目標達成に期限を設けているか” にあたります。
みなさんは、期限やゴールのない目標に対して、モチベーションを維持していくことができるでしょうか?
期限が設けられていない目標に対しては、モチベーションの維持が非常に難しいものです。
明日やろうは、バカ野郎という言葉がありますが、「とりあえずやろう」や「一旦後回しにしよう」という感情は作業効率や、生産性、集中力を損なう原因になります。
Time-relatedを意識して期限設定を行うことで「今自分は何をするべきなのか」が分かり、適度な緊張感と集中力を持ちながら目標へアプローチできるようになるでしょう。
これは、会社にとっても良いことで、期限があるからこそ、社員は集中して業務に取り組むことができ、会社も期限を活用して事業計画を考案できるようになるのです。
[box class=”glay_box”]【例】✖ 他社との差別化ができる新製品を開発する
〇 来期第1Qまでに他社との差別化ができる新製品を開発する
[/box]
目標を達成するために必要な3つのこと
ここまでは、SMARTの法則を利用した目標の立て方について書いてきました。しかし、良い目標を立てたものの、努力むなしく未達で終わってしまう。という方もいると思います。
ここからは、目標を達成するために必要な3つのポイントをお伝えしましょう!!
[box class=”pink_box” title=”目標を達成するために必要な3つのポイント”]・行動をイメージできるレベルまでブレイクダウンする・常に目標を意識し、共有して進捗を測る
・現状に沿った目標となるようにウォッチしていく
[/box]
行動をイメージできるレベルまでブレイクダウンする
SMARTの法則のS Specific(設定した目標は明確なものか)に当たる部分です。目標が具体的であるほど、目標へのアプローチが明確になっていきます。
1年など長期スパンで立てた目標は、日々の仕事の単位でみた場合、大きすぎてなかなかイメージが湧きません。(例えば1年で300件顧客訪問を行うなど)
このような大きな目標は、半期、四半期、月、週、日というように、小さなレベルにまでブレイクダウンしていくことで目標へのアプローチが明確になってきます。
常に目標を意識し、共有して進捗を測る
目標が達成できなかった原因のひとつに、 目標を忘れたり、意識していなかったり、ということが挙げられます。
せっかく真剣に考えて立てた良い目標でも、忘れてしまったり、意識が薄らいでしまっては全く意味がありません。
みなさんは、目標を見直すタイミングはどのくらいあるでしょうか?
ボクの部では、個人ベースではありますが、 毎月目標へのアプローチ度合いをチェックしてもらうようにしています。また、それをもとに四半期ごとに部の目標の進捗具合をウォッチしています。
チームや、部単位だけでなく、個人で目標を意識する環境を作ることで、モチベーションの維持も図れます。
個人であれば、目標は、常に目の届くところに置いておき、常に意識するようにしましょう。
チームをまとめる立場であれば、目標を常にチーム内で共有し。目標に向かって日々アプローチしていくような環境作りが大切です。
現状に沿った目標となるようにウォッチしていく
最初に立てた目標は、その時点で見通せる範囲内での目標になっています。
しかし、経済状況や他社の動きなど外部的要因や、社内の内部的要因によって状況は日々変わっていきます。目標は当初立てたものが古く、効果の薄いものになってしまうこともよくあります。
目標が現状に合わなくなってきたときは、思い切って目標を見直すことも大切です。
まとめ
目標の立て方のとして、SMARTの法則をご紹介しました。目標設定のポイントを押さえて、より良い目標を設定ができれば、目標へのアプローチも明確になっていきます。
また、メンバーそれぞれが良い目標を立てることで、チーム全体のベクトルも揃い、一丸となって目標に向かうことができます。
SMARTの法則を基に良い目標設定の方法を身につけ、常に目標をウォッチし、時には目標の修正を行うことで、成果を積み上げていきましょう。