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アラフォーおっさん向け アルコールとトレーニングの関係

[voice icon=”https://empire6.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_5538-1-e1587204985767.jpg” name=”かみちゃn” type=”l fb”]突然だけど、かみこは、お酒好きかい?[/voice][voice icon=”https://empire6.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_5593.png” name=”かみこ” type=”r fb”]酒?は?筋トレしてるからまったく飲まねぇよ!!トレーニングがムダになっちまうだろ!
[/voice][voice icon=”https://empire6.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_5538-1-e1587204985767.jpg” name=”かみちゃn” type=”l fb”]ボクは、結構飲む方なのだけど、どうしてアルコールはトレーニングに悪いって言われるのかな?ちょっと調べてみよう![/voice][voice icon=”https://empire6.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_5538-1-e1587204985767.jpg” name=”かみちゃん” type=”l”]この記事を書いた人 信ぴょう性

・某メーカー勤務
  (営業課長)

・筋トレ ほぼ毎日

・スポーツ歴 野球25年、筋トレ5年

・仕事帰りのジム通いが日課。その後のビールが一日の楽しみの一つ

・飲酒 ほぼ毎晩缶ビール1本350ml、酎ハイ ロング缶1本500ml。
    (3日に1度休肝日)
[/voice]

アルコールとトレーニングの関係

普段トレーニングでカラダ作りをしているアラフォーおっさんでも、仕事の付き合いや接待で、飲みの席をなかなか断りづらい場面が多かったり、お酒好きな人であれば我慢することでストレスになったりもする。

”アルコールは筋トレに良くない”、”悪影響だ” というのをちょくちょく耳にするけど、はたして本当なのか? またその根拠は?

この記事では、アルコールと筋トレ / トレーニングの関係を科学的にまとめ、アルコールがトレーニングに与える影響と、その付き合い方について書いてみました。

ゴリゴリのトレーニーはじめ、これから筋トレ始めてみようかな?という人、『筋トレも飲酒も両方大切だ!』という人にも是非読んでほしい記事です。

アルコールによって起こる筋肉への悪影響

まずは、アルコールが筋肉に影響する要因をみてみよう。

テストステロンの分泌量が減少するおそれ

アルコールが筋肉へ与える悪影響として、まず挙げられるのが、テストステロンというホルモン分泌への影響だ。

テストステロンとは、ホルモンの一種で、筋肉を作る働きを持っていて、食事や、プロテインで摂取したタンパク質を合成し、筋肉を作る。筋トレやトレーニングをしている人にとって欠かせないものである。このテストステロンは、筋トレやトレーニングによって分泌されるのだけど、アルコールによって、分泌量が減少するといわれているのだ。

筋肉の合成を促すシグナル伝達経路 mTOR の活動が低下するおそれ

人間のカラダには、mTOR(エムトール、もしくはエムトニア)というシグナル伝達経路があり、栄養源を感知し、細胞の増殖や代謝、生命における調整因子の役割を担っている。簡単に言うと、筋トレやタンパク質の摂取によって、筋肉を合成せよというシグナルを発信する機関のようなもの。筋トレやトレーニングにで成長していくにはとても重要なものなのだけど、アルコールを摂取することで、mTORの活動が低下するという結果を発表している研究もあるのだ。

コルチゾールが筋肉の分解を促進されるおそれ

アルコールを摂取すると、”コルチゾール” というホルモンが分泌されます。

”コルチゾール” は、血糖値をコントロールする働きがある。筋肉の分解を促進し、エネルギー源である糖を作り出す作用を持っている。

筋肉の分解=筋肉量の低下 を意味するからトレーニングに悪影響ということ。ご存じの通り、筋肉はタンパク質から出来ていて、24時間365日合成と分解を繰り返している。

[box class=”pink_box”]合成=筋肥大=筋肉が大きくなる からだが大きくなる!!

分解=萎縮=筋肉が痩せる からだが小さくなる…
[/box]

飲酒によってコルチゾールが分泌されると、筋肉が分解されるため筋肉に悪影響とされてのだ。

以上が、飲酒によるアルコールの摂取で、筋肉に及ぼすとされる影響だ。ここからは、根拠に基づいたそれぞれの真相を見てみよう。

それぞれの真相

「テストステロンが減少する」の真相

アルコールを摂取すると、テストステロンが減少されると言われている。結論から言うと、通常の飲酒の範囲内ではテストステロンの値が下がることには直結しない。

飲む量や頻度によって、テストステロンの値が異なり、適切な量であれば、アルコール摂取によって、増加するとさえ言われている。2014年、トレーニング後のアルコール摂取が、筋肉の合成作用に与える影響を調査した研究結果がある。

[aside type=”boader”]週3回程度のトレーニングを行っている20代の被験者を対象に、トレーニング直後に、
①プロテインのみを摂取するグループ、
②アルコールとプロテインを摂取するグループ、
③アルコールと炭水化物を摂取するグループに分け、
トレーニング後、2時間と8時間の筋タンパク質の合成率を計測しました。
その結果、①プロテインのみを摂取したグループの筋タンパク質の合成率に比べて、②③のアルコールを摂取した2つのグループの合成率は有意な低下を示しました。②アルコールとプロテインを摂取したグループは24%、③アルコールと炭水化物を摂取したグループは37%もの合成率の低下を示したのです。
[/aside]

出展:ロイヤルメルボルン工科大学(英語: Royal Melbourne Institute of Technology)

テストステロンと筋肉の関係性

テストステロンと筋肉の関係性を見てみると、

アルコールが、テストステロン減少に影響を及ぼすのは、一時的にアルコールを大量に摂取した場合。

大量に摂取した場合は、たちまち筋肉を破壊することが知られていて、運動制御能力の低下や、パフォーマンスの低下を引き起こす。

では、大量といってもどれくらいなのか?

厚生労働省が推進する、国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は、純アルコールで1日当たり平均約20g程度。
また、一般的に女性は、男性に比べてアルコール分解速度が遅いため、男性の1/2~2/3程度の飲酒が適当であると考えられています。 

出展:厚生労働省

”純アルコールで1日当たり平均約20g程度” って、いまいちピント来ない人も多いかと思うけど、以下のとおりまとめてみた。 

[box class=”glay_box” title=”純アルコール20gに相当する酒量”]・ビール     中瓶1本(500ml)
・日本酒     1合(180ml)
・ウイスキー   ダブル1杯(60ml)
・焼酎(25度)    グラス1/2杯(100ml)
・ワイン     グラス2杯弱(200ml)
・チューハイ(7%) 缶1本(350ml)
[/box]

また、アルコールの計算方法を、この記事の最後にまとめてあるので書いてあるので、参考にしてほしい。

また、以下のような研究結果もある。

[aside type=”boader”]男性に体重1kg当たり1g,もしくはそれ以下のアルコールを,急性,慢性の両方で摂取したところ,テストステロンには変化がないか,もしくは増加を示しました.一方,アルコール量が1g/kgを超えた場合,テストステロンの抑制が見られました。

Jakob and William(2006)
[/aside]

参考:飲酒は筋肉を破壊する? Rikupedia −陸上競技の理論と実際−

つまり、体格やアルコール耐性によって個人差はあるが、その人に適した量であれば筋肉に対する影響は少ないか、少ないのだ。

mTORの活動が低下するおそれの真相

mTORとは、”筋肉を合成せよ” というカラダの命令伝達経路である。栄養源を感知して、細胞の増殖や代謝、生命における調整因子の役割を担っている。プロテインなどのたんぱく質や、アミノ酸の摂取もmTORの働きを活性化させる。筋トレ後にプロテインを摂取すると効果的なのは、このような理由によるものだ。

ところが、アルコールには、このmTORの働きを抑える作用がある。トレーニング後に飲酒を行うことで、筋肉量の増加が抑制されてしまうのだ。以下の研究結果を見てほしい。

出展:米国国立医学図書館 国立衛生研究所

翻訳機能を使って読んでほしいのだが、要約すると、

[aside type=”boader”]男性10人と、女性9人が6セットのスミスマシンスクワットをした後、アルコールを摂取しました。
運動前と運動後(3時間と5時間)に、筋組織サンプルを採取し、mTORについて分析しました。男性の場合、アルコールとmTORに相互作用がありました。
この研究の主な調査結果は、トレーニングが男性と女性の両方で同様のmTORC1シグナル伝達を誘発したが、アルコール摂取は男性のトレーニングが誘導するmTORC1シグナル伝達経路を減衰させるように見えることでした。  
[/aside]

つまり、アルコールにはmTORの働きを抑える作用があり、トレーニング後に飲酒を行うことで、筋肉量の増加が抑制されてしまうというのだ。

コルチゾールの働きで筋肉の分解を促進されるおそれ の真相

コルチゾールは、代謝の促進や免疫抑制などに必要なホルモンで、主に、肝臓での糖の新生、筋肉でのたんぱく質の代謝、脂肪組織での脂肪の分解を行っている。分泌は朝が最も高く、夜には低くなり、一日の活動リズムを整えるのにも役立っている。
別名「ストレスホルモン」とも呼ばれており、ストレスを感じたときにも分泌される。

コルチゾールと筋肉の関係

コルチゾールはめちゃくちゃ奥が深いため、ここでは短く紹介。簡単にまとめると、

人間の脳は、ストレスを感じると命の危険がある状態として認識される。すると体内では、

[box class=”glay_box” title=”ストレスを感じた時のカラダの変化”]ストレスを感じる → 命の危険だと認識しコルチゾールが分泌される → エネルギーを取得するため体が筋肉を分解して使用する → エネルギーを体に回してストレスを解消しようとする。
[/box]
出展:SBクリエイティブonline

”筋肉が使われる” という状態は代謝を意味します。代謝は、脂肪や、筋肉を分解するのだけど、  筋肉は脂肪よりも蓄えているエネルギーが多いため、優先的に使われる 。 
アルコールを摂取したときも同じように、脳がストレスと捉えコルチゾールが分泌されるのだ。

これは、以下の研究結果で示唆されている。

[aside type=”boader”]アルコール依存症患者の総副腎体積は健常者と比較して、入院2日目から1カ月目まで高値が持続していた。入院2日目の血清コルチゾールは高値を示し、総副腎体積と正の相関関係を示したが、血漿ACTHは低値を示した。入院1カ月目には血清コルチゾール値、血漿ACTH値ともに健常者の値まで回復していた。 
[/aside]

出展:科学研究費助成事業データベース

このことから、コルチゾールが分泌されることで 筋肉が分解=萎縮するため、筋肉に悪影響と考えられているのだ。

ただし、これはお酒を大量に飲んだ場合の話。
それぞれ個人差があるし、適切な量を守って飲んだ場合にはさほど影響はない。アルコール摂取自体が悪いと言うよりも、脳がストレスを認識し、コルチゾールを分泌する状態が、筋肉には良くないということ。飲みたい飲みたいと思って無理に我慢し、ストレスを溜め込むようなら逆効果だということだw

まとめ

飲酒によるアルコール摂取は、個人差にもよるが、適切な量であれば筋肉に対する影響は少なく、気にするほどのことでもない。むしろ、お酒が飲めないということのストレスの方がカラダに悪影響である。

トレーニングと、お酒は付き合い方が大切。
お酒を飲むにしても、お酒を我慢するにしても、ストレスが溜まるのでは、筋肉のためにならない。
これからは、この記事でご紹介した知識や、量を参考に、自分にとって最適なお酒との付き合い方を考えていきましょう!!

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